昨年、お盆釣行の帰りの林道で川虫くんと話していた。  「一泊だとあっという間だよね。来年は休みがとれれば2泊したいよな」 その時は本当に実現するとは思っていなかったのだが、オイラが休みをもらう事に成功し、上手い具合に川虫くんとも休みが合って2泊での釣行が実現する事になった。


8月9日 1日目

仕事を片付けるのに手間取ってしまい、出発するのが遅れたため、車止めに着く頃には夜が明けていた。
すぐに支度を済ませ山道を歩き始めるが、さすがに二泊分の荷物はズッシリ重く肩に食い込み鈍った体には非常にこたえるのだ。最初はこまめにヒルチェックしながらキンカン片手に歩いていたが、疲れてくるともうどーでも良くなってしまい、休憩の時に見てみると血を吸って丸々と太ったやつが何匹かくっついていた。

疲れたので荷物を降ろして釣りをしてみる事にした。なんと言っても今回は2泊、のんびり行けばイイのである。毛鉤をよれた流れにふわりと落すと、すぐにちっちゃなアマゴが食いついてきた。  しばらく釣り上がるが良く釣れるので、楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまった。荷を下ろした所まで戻り、天場を目指す事にした。


天場に着き今夜の宴会場を作り寝床を作り、なんだかんだでそろそろ夕マズメに成る頃、丁度いいので近くで宴会用の魚を2、3匹釣ってこようと思っていた時の事、パラパラと雨が降り出した。ずっと天気良かったので気付かなかったが空を見ると雲の動きが速く、どんよりと嫌な雰囲気だ。そのうち雨は本降りとなり、土砂降りと成った。川の流れはあっという間に笹濁りからドブ濁りで、みるみる増水していった。びしょ濡れの2人は余りの寒さに夜の宴会を諦め、高台のテントへと逃げ込んだ。そして土砂降りの雨は翌朝まで降り続いた。



8月10日 2日目

雨が止んだ時にはすでに夜は明けていた。窮屈なテントから開放され河原に出て一服するが、めちゃくちゃ寒く行動力は鈍ってしまう。とりあえず濡れた服を乾かさなくてはならないが、日が出るまではまだ時間が掛りそうなので朝飯を食って暖まる事にした。太陽が顔を見せると寒さも無くなりのんびり昼近くまで過ごし、釣りに出掛けた。

2人で交互に釣り上がって行くと、ポイント毎に良く釣れ楽しませてくれる。魚の反応がイイので大物狙いで大きくて浮くタイプの毛鉤にしてみた。それでも水面を割って沢山のイワナが顔を見せた。

小さなポイント、流心の脇へと毛鉤を落して流すと、底で大きな影が動いたと思った瞬間水面を割って毛鉤に飛びついた。大物だ!あげて見ると尺はゆうに有る丸々と太った雌のヤマトイワナだった。ここまで何匹釣ったか解らなくなるほどの釣果にこの尺イワナでオイラはもう満足である。「尺釣るぞ〜」と気合の入る川虫くんの後ろから付いて行く事にした。しばらくして竿をゆみなりに魚と格闘している川虫くんが目に入ってきたのですぐに駆け寄って見ると、見事な尺ものでかっこいい顔付きの雄ヤマトだった。




膨れた腹には沢山の
卵が詰まってるのだろう。

リリースすると何事も無かったかのように静かに泳いで行った。




                  【オイラが釣ったヤマトイワナ】




カッコイイ顔してるね〜
写真を沢山撮られてチョット迷惑だったか?それでも元気に流れに帰っていった。






                  【川虫くんが釣ったヤマトイワナ】


 夜の宴会
天場に戻ると、夜の宴会の為に沢山の薪を集めなくてはならない。 薪を集めた後は料理の準備である。オイラは魚をさばき、川虫くんはカマドを作っている。
川虫くんはカマドでピザを焼くと言う。渓では以外な気がするが果たして上手くいくのだろうか? アルミで包んで網の上に乗せ飲みながら待っていた。そろそろかな〜とアルミを開けて見ると見事に焼けている。大成功だった。


たこ焼きを揚げている時にどーもガスコンロのカートリッジが軽いのに気付き、確かめて見るとやっぱり残りのガスはわずかに残っているのみだった。新品をもって来たのに・・・しっかりと閉めてなくてガス漏れしていたようだ。こうなると予定していたメニューも明日の分も含め多少の変更が余儀なくさせられてしまう。まあ、酒は沢山あるから問題なしなのだ。


昨日宴会出来なかった分まで食べて飲んで、盛大に焚き火もやった。やはり焚き火が有ると全然ちがい、それだけでも楽しいのだ。
途中パラパラと雨が降り始め、急きょブルーシートで宴会場を覆ったりして昨日の悪夢が頭をよぎるが心配もほんの一時、清々焚き火の前で酔いつぶれる事が出来た。
昨日はいやって程寝ているので2人供絶好調!オイラの記憶では2時過ぎまで長い宴会は続いた。



8月11日 3日目


3時間も寝てないが昨日の酒はウソのように抜けている。まだ薄暗いがテントから起きだし火を起す事にした。タバコを吸いながらのんびりとした時間を過ごしていた。
そのうち川虫くんも起きて来て、朝飯を作る事にした。今日は帰るだけなので昼頃までのんびりとしているつもりだ。
濡れた荷物を乾かしたり、ボケーっとしたりしているとあっという間に昼に成ってしまった。昼飯を食い支度を済ませ、後は車止め目指してひたすら歩くだけだ。ザックを持つと、行きとは大違い!軽いので楽勝だ。軽快に距離を稼ぐ事が出来た。

何年か前までは泊りでの釣行はオイラの仕事上諦めていたのだが、何とか休みを貰えるようになり、今では年に2度の泊りの釣行を楽しみにしている。今回はついに二泊での釣行が叶ってしまった。出来るものなら下界が恋しくなるまで泊ってみたいのだが、あの時からすれば二泊出来るなんて考えもしなかったのだから、ホント〜に大満足なのだ。

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