去年の自主解禁を思い出すと、兎に角寒かった!そしてボーズだった。忘れもしない、釣り場に立つと余りの寒さに震えが止まらず、湯を沸かしてスープでも飲もうと思いガスコンロを取り出した。すると、なんとボンベの中身が空だったのだ。自分のアホさ加減にあきれてしまったものだ。
出鼻を挫かれてしまったからか、その日の釣りは散々で魚の反応すら感じることが出来なかった。そんな事を思い出しながら今年は何日も前から準備をすすめ、新しくガスボンベも購入したのだ

釣り場への拠点となる駐車場に着くと、意外にも釣り人らしい車は無く拍子抜けしてしまった。
解禁して二日目の今日は釣り人も沢山いて、
行きたい沢に行けるかどうか分からないと思い心配していたからだ。それでも昨日は解禁日なので釣り人は沢山来ているはずだ。どうせなら誰も入っていない釣り場に入りたいが、中々難しいだろう。
駐車場に着いたのも早かったので、どの釣り場に入ろうかと色々と考えていた。


取水の下は水量が少なく余り人気の無い区間だろうと予想し、案外竿抜けに成っているのではと期待して入渓する事にした。河床までの杣道は枯れ葉の山で、いつも滑ってコケそうに成るのだが、ここで先日購入したピンソール≠フ出番である。これは期待通りの威力を発揮してくれ、河床までの杣道を危なげなく降る事が出来た。
途中枯葉に埋もれている時は分からなかったが、ちょっとしたガレ場を超えるとき新しい足跡を発見し、昨日入渓者があった事を悟り落胆したが、引き返しても仕方ないので気を取り直して河床までの崩壊した杣道を駆け降った。

目の前の流れは驚くほどの渇水で、底石にはビッシリと茶色いコケが着いている。
水量が少ないのは分かっていたが、ここまでひどいとは・・・
兎に角仕掛けを用意し釣り始める事にする。今回はまだ毛針では無理と言う事で、えさ釣りなのだ。ミミズとイクラを持ってきたので、川虫は気が向いたら捕る事にする。
今までイクラを使った事が無く今回が初めてなので、まずはイクラを使ってみる事にした。
3粒針に刺しポイントへ投入…が思ったポイントに入れるのに苦労してしまう。相変わらず餌釣りが上達しないのだ。

暫くして微かなアタリらしき目印の動きが有った。
もしかして竿を持つ手がぶれて、それが目印のアタリのような動きに成ったのかとも思ったが、
このポイントで粘ってみる事にし、何回か同じ所を流しているとついに来た!
合わせると余り抵抗する事もなく、小振りなあまごがあがってきた。
これでボーズのがれて一安心で、なんだか寒さが身に凍みてきた。余りにも寒いので朝飯にラーメンを作る事にした。一匹釣れたので余裕である。コンロを取り出しセットして火を着けようとすると火花散る所が壊れている。じゃ、ライターで… あっタバコ止めたんだった……持ってないじゃん!ライター持って無いじゃん!!これってコーヒーもスープもラーメンも食えないって事じゃん。俺はアホだ俺はアホだ去年と一緒だ。心底寒さが込み上げてきた。そして、新しく購入してきたガスボンベがみょーに重たく感じるのでした。

手の先は感覚が無く餌を付けるのにも苦労してしまう。そのうち強い風も吹き始め釣欲も削がれてしまうので、休憩しようと思ったが、タバコも吸わないし暖かい飲み物もないとなると、ただじっとして居るだけでは余計に寒くなってしまうので、そのまま釣り続ける事にした。

落ち込みの大きな淵で、強風と戦いながら粘っていると、はっきりとしたアタリが有り小さなあまごが釣れて来た。
その後も相変わらずの風に悩まされつつゆっくりと釣り上っていくと、良いポイントが現れた。慎重に近づき仕掛けを流す事3投目、コツンッと来たと思ったら目印はゆっくりと上流側に移動していく。軽く合わせると水中で魚が体を飜す姿が見えた。ズシンと良い心地の重量感だが余り抵抗する事も無くタモの中に収まったのは、精悍な顔つきの雄あまごだった。回復が早いのか、たいしてサビも無く適度に太った良い魚体だった。

まだ昼だが、もう釣欲は無くなっていた。元々とことん釣る気も無かったが、寒くてラーメン食べたいという気持ちだけが強く、納竿して足早に引き返した。
















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