今年もやってきました！川虫くんとの恒例の夏休みお泊り釣行なのだが、今回はＨくんも同行する事になった。人数が増えれば宴会も楽しくなるしこの上ない事だ。去年は休みが合わずに、夏休みの渓泊が適わなかったのだが、今年はオイラも無事に休みを取る事が出来、2泊での釣行になった。
2泊分の食料を背負いフラフラと覚束ない足取りで登山道を歩き始めるが、普段から運動不足のオイラの体は5分もしないうちにバテてしまった。酒や食料が余るのは分かっていたが、これでもかとザックに詰め込んでしまった事をチョットだけ後悔しつつ、急登での小さな一歩をやっとの思いで踏み出すのである。
天場に着くと夜の焚き火宴会を盛大にやるため、3人で薪を大量に集め、雨に備えブルーシートで天幕を張り、沢の流れに冷蔵庫を作り、準備万端にしてからようやく釣りに出掛けるのだ。
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初日は最後の最後に良型のヤマトがオイラの毛鉤に応えてくれた。 |
なんだかな〜
いまいち釣れないと思っていたら、上流から2人組の釣り人が下って来た。この時間に引き返して来たって事は、今日中に山を降るのかな？先行者が居たとはいえ今晩食べる分位は釣りたいなぁと思っていたら、さっきの先行者が竿を出したポイントを過ぎたのだろうか、ある場所から急にアタリが出始めた。
3人共お腹イッパイとはいかないが、そこそこに遊ばせて貰い、綺麗なヤマトイワナにも出会うことが出来、満足してこの沢を後にする事が出来た。
辺りは暗くなり始め、焚き火の炎は益々高さを増し盛大な宴会へと突入、、、と思ったがオイラはすでに睡魔との格闘中だった。いつもの事だが2泊釣行の時前日が日曜日だと昼寝も出来ない。考えてみると日曜の早朝に起きてから40時間以上寝てない事になる。素直に寝てしまえば良いのだが、せっかく楽しみにしていた宴会なので、こんなに早くに寝るのは勿体無い気がするのである。
そのうち雨がパラパラと降り始め、やがて本降りになると焚き火を諦めブルーシートの中へと潜り込むが、知らないうちに深い眠りへと落ちていた。
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目が覚めると辺りは暗く、夜明けにはまだ時間がある様だ。時計に灯りを当てると4時前だが、火を起こして朝飯の支度をしているうちに明るく成るだろうと思い、シュラフから抜け出し、冷蔵庫からチューハイを持ち出した。
火を起こし薪をくべると炎が燃え上がり、薄暗い中から木々の緑が照らされる。しばらく焚き火をツマミにチューハイで何ともいえない至福の時がゆっくりと流れてゆく。
明るく成る頃二人を起こし、朝食を食べ釣りに出掛ける事にした。今日は稜線を目指し一気に高度を稼ぐべく登山道をひたすら歩く。
小さな流れは木々が覆い空を隠しとても竿が振りにくい。そこでラインを極端に短くしてチョウチン仕掛けのテンカラにしてみた。かなりポイントに近付かなければ成らないが、ウブなイワナは何の疑いも無く毛鉤に飛びついてくる。夢中で流れの中のイワナを追っていたので気付かなかったが、ふと上を見上げれば稜線は直ぐそこ。天に近付いた感じが実感できとても気持ちよい景色だ。
今夜の宴会は皆前日によく寝ているので元気である。帰りの荷を少しでも減らそうと、次々にツマミが出来上がり満天の星を見ながらの豪勢な宴は夜遅くまで続いた。
最終日は釣りせずにゆっくり寝て、撤収の時までマッタリとしているつもりだった、しかしまだ早いうちに目が覚めてしまい、こんな時に限って目がパッチリと冴まくっている。しょうがないのでシュラフから出て火を起こすことにした。冷蔵庫には朝の目覚めの一杯用にチューハイをとっておいたので、取り合えずこれで喉を潤した。
遅い朝飯にうどんをやっつけその後もマッタリしているつもりが、さすがに退屈になって来てしまったので、ちょっくら釣りに行く事にした。川虫君は朝から腹の具合が悪く横になっているので、H君を誘ったが釣りはやらずにのんびりとしていると言う。天場の直ぐ脇から竿を振りはじめると直ぐに釣れた。その次のポイントでも、その又次も次も次も、、、！？
どうなってんだろ？ただ単に釣り人が入って無かっただけか。皆上流へ上流へと行くので案外天場付近は竿抜けに成ってたりするのかも♪僅か30分もやらない内に10匹以上は釣っている。もう十分楽しんだしそろそろ天場に戻るかと思っている時、少し先の大場所が目に入った。あのポイントで竿を仕舞おうと思いボロボロに成った毛鉤を繕ってからポイントへ入れてやった。 |
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| 2振りめに放った毛鉤はポイントに着水してから見失った。ラインのたるみを見ていると近くで大きな影が反転したように見えた。その瞬間たるんだラインは僅かに引かれ一直線となり竿がグイグイ引き込まれた。デカイ！頭上を覆う木々が邪魔して取り込むのに手こずったが尺１寸の大物は無事この手の中に収まった。最後に一人だけこんな良い思いをしてしまい、なんだかチョット得した気分でこの夏休みの渓泊釣行の幕を閉じた。 |
