,

2009年3月の渓流釣り解禁を、近年まれに見る雨量の多さの中で迎え、渓の潤いは容易に想像できた。
しかしオイラはと言うと、休日の度に何かと用事があり自主解禁も出来ずに3月は終わり、4月も半ばにさし掛かってしまった。そんな中友人からの釣果吉報が耳に入るたび、気持ちは焦るばかりで悶々とした日々を過ごしていたのだ。
3月に自主解禁を済ませなかったのはここ10年と言うか、渓流釣り初めてから十何年か無かったように思う。
そう思うと今年はかなり遅いスタートに成ってしまった。
4月15日
仕事を終え、逸る気持ちを抑え安全運転にて富士見峠を越え井川を目指した。

先日店に来店してくれたフライマンのアマゴ27さんの話しに刺激され、今回はテンカラで釣る事に決めていた。
殆ど本流でテンカラ釣りする事が無いので、最近ではずっと倉庫に眠っている長めのテンカラ竿を持ち出し、小さめの毛鉤も5本ほど巻いて準備万端である。

しかし現場に着くと昨日の雨の影響で濁りが入っている。
この時初めて餌釣りの支度をしてこなかった事を後悔し、テンカラでは厳しそうなのでルアーでの釣行にすることにした。

濁りで見難そうなのでアカキンのルアーを結び釣りはじめた。なんだか釣れそうな雰囲気ムンムンで、久しぶりの渓流にも空気や景色を楽しむ余裕も忘れ、ただひたすらに
キャストを繰り返した。
しかし、思ったようにはいかないもので、中々釣果をあげる事が出来ず、それどころかルアーに反応する魚影を確認する事さえ出来ずに3時間ほど経過してしまった。

『今日はダメかもねー』
本流を諦め場所移動しようかと、諦めムードが出始めた頃、小さな魚がルアーを追っかけて此方に向かってくる。慌てて身を屈めるが魚はUターンして、何時もの付き場に戻っていった。
これで少しはやる気が出てきて、次のポイントへは慎重なアプローチである。すると一投目で待望のアタリを捉えた。素早い動きに一瞬だけ見えた魚体はあまごに違いない。
しかし小気味よい引きをそう長く楽しむ事は出来なかった。取り込み寸前、カエシのないシングルフックは僅かにテンションが緩んだ瞬間、いとも簡単に魚の口から抜けてしまったのだ。
バレてはしまったが、初めての手応えに、少しだけ希望が膨らみ、もう少し粘ってみる事にした。

あまり変化のない緩い流れ、ポイントが分かりにくく正直オイラは苦手だ。本流にはこういう場所が沢山ある。
そんな流れを目の前に、何処を狙うでもなくただ斜め上流にキャストして巻いてくるだけである。
たまにチョンチョンってやったり、食わせるタイミングというのか、一瞬止めてやったり、チョットやけ糞ぎみにやってたら来ました。止めた瞬間にバクリとね!中々の引き力の持ち主だ。
これが本流育ちの底力だぜって感じでグイグイ引っ張るので、オイラは逆らう事無く付いて行く、魚と鬼ごっこです。
取り敢えず一匹釣りたい!バラした後だけに慎重に成ってしまうのも当然なのかも。時間をかけて取り込み成功。
8寸ですが中々力強い立派な魚体です。
今日は持ち帰るつもりは無かったので写真を撮って流れに返しました。

しばらくしてチビを2匹追加し、写真を撮ってリリースのち昼近い事もあり昼飯パンを食おうとザックをおろし、大きな石の上に腰掛けた。そして上流へ目をやると人影を発見してしまった。げげっ!
当然釣り竿をもった釣り人ですが、どー言う事?
よくよく考えると、オイラが入渓したポイントよりほんの少し上流からでも入渓できる場所があったので、きっとそこから入渓したんだろう。慣れない本流での大誤算である。
ずっとあの釣り人の後ろを追っかけて釣ってたのね。どーりで釣れないわけだ。 そー言う事にしといてください!
追い抜くわけにもいかず、完全にやる気をなくし納竿です。

帰り道、消化不良のこの気持ちを解消すべく、道沿いの渓流でテンカラを振ってみるも空振りの連発で撃沈と相成りました。チ〜ン(T_T) と言う訳でスローな自主解禁は釣果までもがSLOW STARTなのでした。


































SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送